意見を届けることはとても大事 ~振興三倍券を巡って~

振興三倍券

 配偶者ではない外国人居住者が交付対象に含まれず、不満タラタラだった振興三倍券

 交付開始から約4カ月、完全に諦めていたところ、なんと、永久居留証を持つ外国人ももらえることになりました!

参考 振興三倍券 永久居留証や外交官員証所持者に交付 16日から受領可能中央社フォーカス台湾

 そして、交付開始された数日後、無事購入することができました。

「振興三倍券」 200元が5枚と500元が4枚。思ったよりも小さかったです。

 今回の件を通じて感じたのは、「意見を行政に伝えることはとても大事」だということです(下記過去記事参照)。

実際に意見を出してみて分かった台湾官公庁の陳情対応の3つのすごさ

 私の意見が聞き入れられたから実現されたわけではないと思いますが、きっと、私のように不満の声を行政に届けていた人は多いはず。一人の声は小さくても、積み重なれば大きなものになります。

 今後も何か「これはおかしい」ということがあれば、積極的に声を上げていこうと思いました。

残された課題

 ただ、やはり課題も残されています。

 私はタイミングが良いことに、今年初頭に永久居留証を取得していたので、交付対象に含まれましたが、永久居留証を取得していない、一般の居留証所持者は相変わらず対象外とされたままです。

 一方で、駐台外国機関の職員やその帯同家族は対象に含まれることになりました(参考:移民署HP)。

 永久居留証所持者と外交関係者を対象に含めたことについて、蘇貞昌行政院長(首相)は、これらの人たちに「感謝を示すため」だとしています。

 また、丁怡銘行政院報道官(当時)は12日の記者会見で、下記のように説明しています。

這是基於國家對於長期在台灣生活者以及外交人員等的友善措施,宣傳台灣在防疫和經濟穩定的成果,(以下略)

(これは長期に台湾に暮らす人、および外交関係者などに対する友好的な措置に基づくものであり、新型コロナ対応や経済の安定における台湾の成果をPRするもの)

三倍券將發給持永居證及外交官員證者 16日起領取/中央社2020年11月12日付

 この2氏の発言から分かるのは、この措置はあくまでも「政府の好意」というわけです。

 ここで比較したいのは、振興券発表会見の際に徐国勇内政部長(内相)が言った言葉です。

 徐氏は、対象に台湾人と結婚した外国人配偶者を対象に含めた理由について、「新住民は台湾の一員。(振興券の購入は)問題ない」と発言していました。

 これらの発言を総合すると、やはり「配偶者ではない外国人はよそ者支援は必ずしも必要ではない」という考えが政府の根底にあることが推測できます。

外国人の権利改善に期待

 台湾で外国人の生活環境の改善が図られていることは確かです。永久居留証を取得した外国人専門人材が退職金制度の適用対象になったり、来年から外国人のIDナンバーのフォーマットが台湾人と統一されることになったり(参照)と、権利は確実に向上しています。この点は政府に感謝したいです。

 また、改善の背景には、在台欧州企業の商工会組織「欧州在台商務協会」(ECCT)がかねてから根気強く声を上げ続けていることもあります。

 ただ一方で、外国人居住者と国民の間で権利に差がつけられているものもまだまだ存在します。

 例えば、ECCTが先日政府に提出した提言書の中で挙げられた要望には、

  • 外国人にも平等に購入手当を:合法に居住する外国人は国民と同様の手当を受けられない。例)電気自動車の購入など
  • 外国人は公共交通機関や文化施設などで高齢者の優遇を受けられない

 などがあります。

 こういった例は本当にささいなものですが、実際に台湾社会で生きている外国人からすると「なんで外国人はだめなの」と悲しくなってしまいます。特に、電気自動車の購入補助は、大きな目的は「大気汚染改善のため」であるはずなので、国民は補助するけれど外国人はだめというのは、やはり首を傾げざるを得ません。

声を上げていこう

 繰り返しになりますが、不満は口に出さないと伝わらない。

 政策を考える役人たちは国民なので、外国人の不便は分からない。

 だからこそ「政府に声を届けること」は大切だと感じます。

 日本人は控えめなので、「外国人の身分でこんな要望を出すのはお門違いなのかも」と思う人もいるかもしれませんが、私は意見を出すことは合法に暮らす外国人として正当の権利だと考えます。だって、意見を出しても、それを採用するかしないかを決めるのは結局はお役所なのだから。

 外国人の私たちも積極的に声を上げることで、台湾社会が真に「多様化」されることを願いたいです。

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