台北でランチ100元。高いか安いか問題。

豚足弁当

 私は最近、質素お弁当にハマっている。質素お弁当とは、おにぎり(もしくはお米)にお野菜の副菜、スープ、なんらかのタンパク質という軽めかつ地味なメニューの弁当だ。

 しかし、さすがに毎日弁当を持っていくわけではない。週何回かは外で買ってお持ち帰りをし、会社で食べる。

 いま読んでいる角田光代さんのエッセイ『恋をしよう。夢を見よう。旅に出よう』の中で、ランチに関する文章があるのだが、その中で「ランチって、高くない?」という一文があり、衝撃を受けた。角田さんの仕事場周辺の店のランチの平均価格はデザートとコーヒーとサラダ込みで900円なのだという(この本が出たのは2009年ということも念のため付け加えておく)。

 私は台湾に来る前、いまから10年以上前になるが、東京・銀座で会社員をしていた。ランチが癒やしのひとときだったこともあって、ほぼ毎日、同期や先輩と近くのお店にお昼を食べに行っていた。当時の銀座のランチ価格は1000円前後が相場だったのだが、私は「これが1000円で食べられるなんて安い!」と心から思っていた。中華とかインドカレーとか、ちょっとオシャレなうどんとか、サラダ付きの洋食とかよりどりみどりで、しかもちゃんとセットメニューっぽくなっていた。私は銀座のランチが大好きだった。

 だから、「ランチが高い」という意見は意外だった。

 そこでふと、台北のランチの価格についても考えてみたくなった。

 私が在籍している会社は台北のビジネス街にあり、ランチの選択肢は豊富だ。台湾風のボリューム弁当からいま流行りのヘルシー弁当、麺、サンドイッチ、日式料理、韓国料理、ベトナム料理などいろいろある。

 価格は私の肌感覚だと、1食80〜120元(11月21日現在、1元=約4.1円)といったところだ。弁当系だと100〜120元がボリュームゾーンであるように感じる。だから、平均をとると1食100元といったところか。

 さて、では台北でランチ1食100元は高いか安いか。

 台北の物価は年々値上がりしているから、数年前の価格と比べると「高い」と思う人もいるかもしれないが、私は高いとは特に思わない。

 特に、台湾風ボリューミー弁当系は、同じものを家で作るとするともっと高くつくはずだし、手間もかかるので、リーズナブルだと思う。

 だが、最近質素弁当を持っていくようになって、出費が如実に減ったように感じる。だから「ランチ100元って高いのかも?」と思うようになってきた。

 正確には計算したことはないのだが、私が作っている質素ご飯はおそらく1食50元くらい。絶対に100元はいかない。油も塩分も控えめだから身体への負担も低い。味気ないといえば味気ないけれど、別に毎食もりもり食べなくてもいいしなとも思う。

 ということで、みなさんは台北で100元のランチ、高いと思いますか?安いと思いますか。

 ちなみに冒頭の銀座ランチ、台湾元に換算すると250元。あれを毎日食べてた私、リッチだったなと今では思う。

ある日の私の質素ランチ

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