台湾企業のトイレはなぜ汚いのか?【台湾のトイレ事情】

(トイレの話題です。汚い話が出てくるので、お食事中の方は別の時間に読んでいただいたほうがいいかもしれません)

 私が在籍する台湾企業に勤める人はいわばホワイトカラーに属し、それなりの教育を受けた人が多い。

 だが、トイレが汚い

 汚いのは和式のほうで、いつも汚いわけではないが、便器に汚物がこびりついていたり、血が床に垂れていたりというのは日常茶飯事だ。たまに信じられないような汚れ方をしている時もあり、汚物が便器にこびりつくどころか、床に付着していて、さらには本人かはたまた別の人かが踏んだようで、靴の跡が別のところについていたこともあった。

 その度に、「なんで自分で処理しないの??」と不思議でたまらない。

 用を足す時に目に入る壁には「きちんと命中させましょう」との注意書きがわざわざ貼ってあるのだが、それでも命中させられない人がいるらしい。(余談だが、最近は貼り紙が「あつ森」で再現したトイレの写真に変わった)

 会社のトイレは和式と洋式があり、和式をうまく使えないなら洋式を使えばいいと思うのだが、あえて和式を使って汚していることは理解に苦しむ。

トイレマナーがしっかりしていない人の割合が高い

 日本の学校では「来たときよりも美しく」という美徳が再三教えられる。トイレの利用についても、「後から使う人のために、出るときには汚していないかちゃんと確認しましょう」ということが小さい頃から刷り込まれる。

 台湾に暮らしていると、トイレマナーがしっかりしていない人の割合は日本のよりもずっと高いように感じる。

 でも、マナー意識がゆるいのは、汚物に対しての寛容さが一因なのではないかと思う。

私が経験したエピソード

 ふと、こんなエピソードを思い出した。

 ある日、会社のビルの水道工事で、トイレの水が1日中流せないときがあった。その時、トイレに流す用の水を入れた大きなバケツが置いてあったのだが、もうすぐ無くなりそうだったため、ちょうど通りかかった掃除のおじさんに声をかけた。おじさんが水を運んできてくれる間に用を足して、そして個室の外に出ると、おじさんはトイレの入口のところに小さいバケツを持って来たところだった。私はおじさんがその小さいバケツの水を大きいバケツに入れて、そこから私が桶ですくってトイレに流すという流れをイメージしていたのだが、おじさんは「流しておくからいいよ〜」とニッコリ。いやいや、女子として自分の排泄物(大ではなかったけど)を見られるのは嫌だから「恥ずかしいから自分でやります」と言ったのだが、おじさんは「家の人はみんな女性だし、見慣れてるから大丈夫」とこれまた笑顔で斜め上の回答。「おじさんは良くても私は良くないんだよ」と心の中でつぶやきつつ、おじさんを制止して自分で流した。

 おじさんを擁護するために補足しておくが、このおじさんはあのきったないトイレを毎日掃除してくれている人で、女子トイレの汚物を見慣れすぎてるから、本当に心から親切心で言ってくれてたのだと私は理解している。普段からあいさつをする程度には交流もあるし。

 日本で私とこのおじさんのやり取りはあり得ないことだと思う。女性側も嫌だし、男性側も遠慮すると思う。台湾だと、汚物を見られることにさほど抵抗がなく、掃除の人がいるからその人にきれいにしてもらえればいいやくらいの感覚の人がある程度の割合でいるのかなと。

 私は台湾で別の会社で働いたことがないのでよくわからないのですが、台湾の会社で働いている女性の皆さまに伺いたいです。あなたの会社のトイレはきれいですか?

 ちなみに、私は汚く使う犯人を突き止めたいと常に思っているのだが、誰かが出た直後に入る時はそんなに汚れておらず、衝撃的な汚れを目にするのはいつも、誰もいないトイレに入った時だ。だから、未だに犯人を見つけられていない。まあ、犯人を見つけたところで注意する度胸はないのだが。

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